眼科手術の闇と光
by令和の眼科手術医

安全と結果、その間にある“見えない現実”

なぜ、白内障手術は日帰りになったのか

最近は、眼科手術、特に白内障手術は日帰りで行われるようになり、大規模総合病院、中規模市中病院から眼科医院まで、多くの施設でこれが行われています。

皆様も、白内障の手術を受けなければいけなくなったとき、じゃぁ、どこで受ければよいのだろう?と、とても迷われると思います。

 そこで、内部事情をよく知る立場から、お話しをしますので、手術施設選びのご参考になさって下さい。

筆者は、病院勤務から離れ、働き場所を個人クリニックに遷してから時間がたつので、ここでは、いま大変増えている個人医院に絞ってご説明します。


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眼科の闇、オペバイト

しかし、それから約30年、いま都心部の患者さんを巡る医療、特に我々眼科の世界で、ちょっとした問題が上がっているのをご存じでしょうか。

「オペバイト」聞き慣れない言葉だと思います。二つに分けると、オペ(手術)、バイト(アルバイト)と言うことになります。人の体を切る仕事:手術にアルバイトと言う言葉は、非常に違和感がありますよね?患者さんサイドだけでなく、医療サイド、真っ当な医療を提供してる私にも違和感が大ありです。

オペバイトとは、手術を出来ない医師が運営している医院が何故か手術室を構えて、そこに、大学院の学生さんなどを呼んで、自院で手術をしてもらうスタイルです。患者さんは一度も会ったことも無い人に眼を切られるのです。これは本来、手術医のいる施設に紹介し、その施設で手術を受けてもらうべきなのですが、なぜこのようなことが起こり始めたか。

これが、先程来の、白内障手術が日帰りで可能になったことと、大きく関係しているのです。入院設備が不要なわけですから、白内障手術を行うのに必要な設備投資額は、個人の銀行借り入れでも可能な範囲となり、巧妙に患者集めができれば、この手術を行うことで相当の収益が上げられるからです。そこに、手術の出来ない医師も「経営者」として目を付け始めたのです。

あなたの目を守るために、どうすれば良いか?

そこでまず、

「手術、手術」とアピールしながら、執刀医の名前も顔も一切出てこないHPは極めて危険、絶対に選ぶべきではありません。殆どのクリニックは、院長先生が診察も手術もするのですが、そうでない場合があるのです。今時は業者に頼めば、美しく見栄えのするHPはいくらでも作れます。中身をよく読んで洞察しましょう。そもそも、医師免許があれば見知らぬ人の体を切って良いと言う法律は無く、初対面の人の体を切れば、これは厳密に言うと傷害罪です。

では何故こんなことがまかり通るのか。

後でも触れますが、地方の医療過疎地など、本当にお医者さんが居ないところでは、このように非常勤の先生で手分けして治療に当たらなければ住民の病気が治せないわけですから、これを裁いてしまっては医療が成り立ちません。しかし、それを良いことに、都心でこれを拡大解釈されていることの是非は患者さん自身が考えるしかありません。

提携?

そのような医院では、アルバイト医師を送ってもらっている大学病院の名前を出して、「提携している」という趣旨の文言を、ことさらに強調しています。 しかし医療機関の「提携」ってどう言う意味でしょうか? 特に意味はありません。日本では、どの病院でも、予約を取って紹介状をもって受診する患者さんは診察しますが、その紹介状を書いてくれた医院がどこかは全く関係はありません。「提携」は、なんとなく安心な医院というイメージを持って貰いたいために開業医側で、いわば勝手に書いている文言で、その実情は、紹介状をFAXで先に送っておいて貰えるくらいです。

さてこのオペバイト問題ですが、自施設には、手術を執刀できる技量のある医師がいない眼科の院長や理事長が、収益を上げるために病院へは紹介せず、自施設で行って診療報酬を得る。一方、無給で(時には、大学院の学費を納めながら)付属病院で働いている医師が、生活費や小遣い稼ぎのために、短時間で効率よく稼げる手術のアルバイトに手を染める。つまり、収益を上げたい医療機関と小遣いの欲しい医師の利害が一致した結果生まれた、いわばお金のために行われている手術、と言うのがその本質です。

その手術、本当に必要?

そうなると何が起こるか? 本来、未だ手術をしなくても良い患者さんに手術を勧めると言う蛮行が起こるわけです。そして、オーナー医師が「手術をした方が良いです、大学病院の先生が来ているのでその日に来て下さい」そして別日に診るアルバイト医師もこれに同調して手術を勧める、という巧妙なシステムで、必要性の薄い手術が行われてゆきます。大学病院の先生と言っても、研修医から、大学院の学生さん、すべてに当てはまりますが、そのような施設では、HPでは担当医の氏名が明記されておらず、ましてや執刀医の名前は尚のこと明らかにされていません。更に、手術をする医師も慣れない出張先で人の眼を切るよりも、必要ならご自身の病院に紹介してもらい、慣れた手術室、慣れたスタッフと共に執刀した方が安全性も高いことは分かっているはずです。しかし!常勤として勤務する病院では、いくら手術をしても給料は変わらない、という裏事情があるのです。

 

そして、そのリスク

また、手術には、予期せぬ経過がつきものです。手術の翌日に、なにがしかの処置が必要になったとき、その日はもう、執刀医は居ない。どうするのでしょう?医療倫理面だけでなく安全性でも、メリットがないことは、本当は医師全員が分かっています。

大切な例外

ただし、先にも触れたように大切な例外があります。似たような形の出張手術ですが、京都で言えば丹後地方や綾部・舞鶴といった医療過疎地域に、手術医として派遣されて行われる手術です。これは、誰かがやらなければその地域の人の病気は治らないわけですから、片道2時間、3時間かけてその地域の医療を支援する姿は、とっても尊いお仕事です。他方、車で数分の範囲に、他に病院がいくらでもある中で行われている「オペバイト」は、全く異なる話です。

他分野の専門家による手術

もう一つ、大学病院の先生にも、それぞれお勉強をしてる専門の分野がありますが、「専門の先生がいる」と白内障手術を勧めておきながら、白内障以外の専門の先生が手術をしている、というケースが殆どです。  
仮にわざわざ執刀に来る程の先生であれば、白内障手術に関する論文、講演業績が複数、二桁以上の実績がなければ話が矛盾しています。

 

最近は、緑内障の点眼治療中の人が白内障も進行して、経過中に手術を受ける事も多々あります。しかし、白内障の手術は、眼内レンズの選択など様々な知識と判断が必要で、それは白内障の専門家が行わなければ良い結果は得られません。

緑内障の点眼治療を受けていると言うだけの理由で、緑内障の専門家に白内障の手術を受けることは賢明ではありません。もし緑内障と白内障の同時手術を勧められたときは、それは治療の主たる目的が緑内障に有るはずですから、必ずその緑内障専門医の先生が毎日診療をしている施設で、きちんと術前検査を受けて、その施設で治療を受けて下さい。そうでない施設で安易に行われるべき手術では無い事を知っておきましょう。

白内障の専門家でないと出来ないこと

白内障手術では、眼内レンズを入れます。その眼内レンズにも、もちろん度数が沢山あって、各患者さんの眼と、その方のライフスタイルを聞き取り、最適な度数を選んで入れます。

それとは別に、乱視の問題。これも非常に大切で、乱視は特殊な例を除いて、残して良い事は1つもありません。なので、白内障手術中に乱視矯正をどれだけキチッと併用するかは、その病院の手術の質を決定づけます。そこで、白内障手術中に、この乱視矯正をしているかどうか、これは手術を受ける前に,担当医に必ずお尋ねしなければいけません。

ところが、この乱視矯正というのが、一番難しく、乱視矯正レンズの度数選択と、さらにそれを眼の中に置く角度を計算する、そして、その意図した角度にキチッと固定する、と、乱視矯正をすると決めた途端に、手術の手順が大幅に増えるのです。当然手術時間も少し余計に掛かります。

もしこれが、手術一例あたり○万円、というサラリーの契約をしている執刀医なら、彼らは出来るだけ短時間で済ませることを一番に考えます。手術をするアルバイト医師にとっては、乱視矯正をするなど、同じバイト代で仕事が増えるだけ。しかも、この人達は、術後に患者さんと会うことも無いわけですから、自分が手術をした患者さんが喜んでるか、不満があるのか、知るよしもないので、これを丁寧にやれというのが,そもそも無理な話です。

冒頭で、乱視矯正をしているかどうか、必ず聞いた方がよい、と書きましたが、「はい、やってます」と答えが返ってきても、それだけでは半分しか答えになっていません。「どのようにそれを合わせてますか?」と聞きましょう。ここで、訝しげな顔をされたら、乱視矯正レンズの軸合わせが難しいことすら分かっていない先生なので、止めた方が良いでしょう。
自身のルーティン(=手順)を持って,手術に取り入れている、そんな医療施設で、眼内レンズ手術を受けなければ結果は出ません。
眼鏡やコンタクトは気に入らなければ,お金を出せば買い換えられます。でも、眼内レンズは一度入れたら、一生使うものです。

安心して、良い手術が受けられる眼科は、ここだ!

ではここからは、闇と光の光の部分。ここまで不安になるような話ばかりを書きましたが、ここからは読者の皆様の一番知りたい部分に触れてゆきます。

一言で言えば、その手術について、眼科業界全体から信頼されている、高く評価されている医師です。

例えば、プロ野球の一流打者と、草野球で「俺は4番だ」と威張ってる人、NHK紅白歌合戦の常連歌手と地元のカラオケスナックで「私が一番上手い」と思っている人の違いと言えば分かりやすいと思います。どちらのプレーを観たいですか?どちらの歌を聴きたいですか?

本当に技術の高い全国区の医師の所には、患者さんは遠方からも、その手術を受けに訪れます。

「その手術の」良い医師を見つける簡単な方法

「じゃぁ、どうすれば、そんな先生を見つけられるの? 私は医療関係者でもないから、回りの口コミで判断するしかないでしょう、、、お医者さんのお友達もいないし、、、」

と思われますか?いえ、それは少しの手間を掛ければ意外と簡単に見つけられます。

基本は、ウェブサイト(ホームページ)の閲覧なのですが、コツがあります。

先ず、最初に気をつけたいことは、各病医院のHP中の、最新の、経験豊富な、熟練した、専門の、技術の高い、などの文言は、有っても良いのですが何も意味がないので読み飛ばして結構です。経験が2年でも「熟練だ」と主張すれば、それは通る話です。

本当に専門性や高い技術を示したいのなら、客観的な材料が簡単に書けるはずなのです。それは、院長の講演実績、論文実績、特に手術をアピールするのなら、その手術に関するものです。これなら、単なる自己アピールではなく、他の医師、他の専門家が認めている(少なくとも、その時点では認められていた)と言うことなので、わざわざ「専門の」「熟練した」などと書かなくても、その必要がないわけです。

先の野球で例えますと、○年:本塁打王、○年:首位打者、○年:打点王と履歴があれば、わざわざ「私は良く打つバッターです」とは書かなくても良いですよね。

 ましてや、「専門の」「腕の良い先生」が手術をしにきます・・・・は少し考えれば分かる、おかしな話で、術前後に患者さんに顔を見せられないのは、そういうレベルの施設でしか仕事が無い、下手な証拠です。

時々、「講演や論文と手術の腕は関係がない」という言い訳をする医師がいますが、全くの虚偽です。講演をしているから上手いのではなく、上手いから講演や原稿を頼まれるのです。そして、その中でも、これを言語化して人に伝える技術が高い医師が、もっともレベルの高い手術医と言えます。

今時は、学会でも、解像度の高い手術動画が供覧されるので、同じ眼科医なら、誰が見ても、技術の優劣は分かるので、そこでの評価は最も信頼に足る判断材料です。

ですから、いちばん間違いがなく、レベルの高い手術医を見つけるには、各HPの院長の業績欄をまず最初に見て、比べることです。

さらに、裏技を紹介しますと、専門学会のHPを見てみる。

例えば白内障の手術を受けたいのなら、日本白内障屈折手術学会、緑内障の手術が必要と言われたのなら、日本緑内障学会、黄斑上膜、網膜前膜など網膜の病気の手術を勧められたのなら、日本網膜硝子体学会のHPを見てみましょう。そこには、会員専用ページも有りますが、殆どのページが誰でも閲覧できます。

そして、その中から、役員、組織という所を探してみましょう。そこには、その時代の日本を代表する専門家が名前を連ねています。皆さんのお住まいの地域にその先生がいれば、大いに参考になります。特に緑内障学会には大勢の役員がいますので、力な使用の手術が必要と言われたら、一度そこに意見を聞きに行くのも良いでしょう。

いずれも大切な事は、自画自賛ではなく、他の同業者に認められている、と言うのが一番間違いのない基準になるということです。

 

古くは漫画ブラックジャックの影響からか、一般の方は、手術というのは手先の器用さで決まるようなイメージをお持ちでしょうが、そうではなく、すべてを理論的に解析して手を動かしているから上手いのであって、ドジャースの大谷が凄いのも、体が大きくて器用だからではなく、ボールの回転、バットの軌道、筋肉の動き、全てを頭の中で解析して動かしているからです。どの分野においても、プロのレベルというのは、そういうものです。

 

もし、お住まいの地域に、そのような病院が見つからなければ、次に院長履歴の中に、基幹病院(出来れば、医師が複数居る病院)部長の経験が有るかを見てみましょう。それが複数年あれば、若い医師を手術指導した経験があることが分かりますので、「技術が高い」かどうかは別にして、ヤバイ医師ではないことは、ある程度判断出来ます。

 

最後に

あなたの眼はたった2つ、手術を勧められたら、少なくとも2つの病院を比べましょう、そして少なくとも2人の家族、知り合いに相談しましょう。広がってます。白内障2-2-2運動。


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