白内障は遺伝する?
白内障は、遺伝によって発症する場合もあります。遺伝が影響する白内障は先天性のみと思うかもしれませんが、加齢性白内障でも遺伝が影響していることがあります。ここでは、白内障の遺伝についてお話しましょう。
加齢性白内障の遺伝
薄毛の人が遺伝の影響を受けることがあるように、加齢性白内障も遺伝が関係している場合があります。ただし、そのメカニズムについてはハッキリとは解明されていません。親に白内障の症状がなくても、祖父や祖母が白内障で孫が高齢になってから受け継いだということもあり、遺伝のありなしは単純には判断できません。
ほとんどの人がなるという加齢性白内障ですが、個人によって差があるのも遺伝の問題が関係しているかもしれません。もちろん、遺伝ばかりではなく、生活習慣や食生活による影響も大きいため、遺伝にこだわらずに健康的な生活を目指すのが予防や進行を食い止めることにつながるでしょう。
遺伝による先天性白内障
白内障には生まれつきの先天性という種類があり、出生直後から思春期までの間などに発症します。先天性白内障の原因も、遺伝一つのみとは限りません。様々な原因の可能性がある中で、遺伝も影響があるのではないかと考えられるのです。
ただ、若年性の白内障は進行が速いといわれていますから、親族に先天性白内障の人がいる場合は早いうちに眼科で検査を受けておいたほうがよいでしょう。定期的に受診するのも、早期発見につながります。
先天性白内障の原因としては、母親が妊娠中に風疹にかかることも挙げられます。乳児が白内障でも親は気付いてあげにくいでしょうが、様子がおかしいと感じたら早めに医療機関で相談してみることをおすすめします。放っておくと弱視になる可能性があり、手術をしてすら視力が戻らないことがあります。